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<<   作成日時 : 2008/07/17 20:37   >>

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ネムノキ(合歓の木・合歓木)-木の名前の由来
                           マメ科ネムノキ属

植物が大きくなったり花が咲いたりして、植物が生きていると感じますが、実際に植物が動いたことを見たことがある方って少ないと思います。
しいていうなら、オジギソウに触れると昆虫などの刺激から身をまもるため葉が素早く閉じる光景を目にした時くらいです。
虫が来ると、パックっと一瞬に葉を閉じる、食虫植物なんかも、できたら見てみたい気もします。

こん回紹介するネムノキは、夜になると葉を閉じ、夕方から花を咲かせ朝に太陽が出てくると葉が起き始め、花はしぼみ始める儚い1日花。
まさに太陽と月との関係に似ていて、神秘的な木です。
画像

そもそも、ネムノキはなぜ葉を夜に閉じるのかというと?
夜は光合成を行わないので、葉は不要になるからだとか、夜に葉を閉じるのは就眠運動と呼ばれ、マメ科やカタバミ科の植物が多い。(フジやニセアカシアの葉も同じように眠る)

科学的に言えば、葉全体が茎に付着する部分と小さな葉がそれぞれ付着する部分(葉柄)の基部がふくれていて(葉枕(ようちん))その細胞内圧力(膨圧)が光の強弱でふくらんだりしぼんだりするからで葉が閉じたり開いたりしま
す。
もともと、植物は光合成などを行っているように、(光センサーと言えばわかりやすいかもしれませんが)、不思議ではないのです。

花はなぜ夕方から咲くのかといえば、夜に花を目立たせる必要があるからで、夜はアゲハチョウや蜂なども来ますが、主にスズメガという蛾(ガ)が花粉を運んでくれます。
スズメガは、夜でもよく目立つ淡い色の花びらや、強くて甘い芳香に誘われて近づいてくる。
現にネムノキの花は、6月〜8月にかけて咲き、よい香りがし花は先端が淡紅色となる花糸のグラデーションが美しい。
夜の蝶がいるから夜の花も成立するというわけです。
やがて、マメ科なんでサヤエンドウみたいなマメが10月頃できます。

このような性質から日本人は木が眠っているようにみえたのでしょう。
ネムノキの名前の由来は、ネブリノキ(眠之木)に由来し、夜に小葉が眠るように閉じることによります。
昔は「眠る(ねむる)」というのを「眠る(ねぶる)」と発音していたためで現在でもネムノキの別名の1つとして一部の地域ではネブノキと言われる。

歴史的な書物として知られる、万葉集にもネムノキを合歓木と書き「ねぶ」と読んでいたようです。
それでは、紀女郎(きのいらつめ)と大伴家持(おおともいえもち)の愛の歌の一部をどうぞ・・・。


・昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花 君のみ見めや戯奴さへに見よ (紀女郎)
(ネムの花が羨ましい。昼間は美しく咲き、夜は好きな人に抱かれるように眠るのだから)


・わぎも子が形身の合歓木は花のみに 咲きてけだしく実にならじかも (大伴家持)
(あなたからもらった形身の合歓木は、花が咲くばかりで実にはならないかも しれません)



というわけで、ネムノキは季語として、または愛の言葉としてもってこいだったのでしょう。
いつのまにか、話がずれてましたが(笑)

お隣の国中国でもやはり・・・
夫婦和合、家内平和の象徴として知られています。
というのも、このネムノキの別名には「ゴウカン」という過激な名前があります。
「合歓」と書きますので安心して下さい。(笑)
もしかして変なこと想像してませんでした?
別名は漢名の合歓の音読みなんです。
(コウカギ、コウカという別名も同じ意味から)

「合歓」とは男女が共寝すること、喜びを共にすることを表す言葉で。
中国では、2枚の小葉が合わさり歓ぶとされたので一家和合、夫婦和合の象徴として植えられる習慣があります。
中国では夫の機嫌の悪い時、酒にネムノキの花を入れると機嫌がよくなるという風習もあるとか。

海外ではどう呼ばれているかと言うと・・・
英名はsilk tree-シルク・ツリー、Silk flowers(シルク・フラワー)
と呼ばれています、これはネムノキの花に由来するようです。
ちなみに、属名Albizia julibrissinは18世紀頃にヨーロッパにこのネムノキ属を紹介した、イタリアの自然科学者F.Dアルビッツイの名にちななみます。

その他、海外ではパラソルツリーとも呼ばれています。
その由来はネムノキの樹形で傘を広げたような樹形になることによります。
余談ですが、「この木なんの木ー♪ 木になる木ー♪」日立のCMでおなじみの歌はご存知だと思います。
このCMに出てくるハワイ・オアフ島のモアナルア・ガーデンパークにある樹齢130年の大木。
実は、熱帯に150種ほどが分布するネムノキの仲間の一つである、「アメリカ・ネムノキ(亜米利加合歓木)」といいます。
なんか凄く日陰ができて良さそうな木ですが、こちらは、パラソル・ツリーでなくレイン・ツリー(Rain Tree)と言われています。
その由来は雨の降る前にも葉を閉じるからなんだそうです。
世の中には面白い木がいっぱいありますネ(笑)

最近、日本でもミモザを含めたアカシア類やこのネムノキなどが庭木に使われるようになってきましたが、根はゴボウ根であり、太い直根が地中深く伸びており、地表面近くには吸収根はほとんどないため移植は大変難しいとされています。
植え付ける際はよく場所を選ぶ必要があります。
ちなみに、移植適期は4月下旬〜5月。

また、根がゴボウ根と弱点みたいに言いましが、実は根が最高の武器でもあります。
ネムノキの根の細胞の中には根粒菌という細菌が共生していて、空気中の窒素(植物の3大栄養素の1つ)を木に提供し、木からは光合成で生成された糖等を根粒菌に提供する形で共存共栄しています。
その根粒菌のおかげで、ネムノキは痩せ地でも旺盛に生育できるわけです。

その恩恵をうけるのは、土や他の植物も同じです。
微生物による分解が促進され、土の通気性、保水性、透水性や養分も良くなるので土壌改良の目的で鉱山跡地や崩壊地などで播種や植栽が行なわれ利用されています。。

というのも、もともと、ネムノキは先駆性樹木(パイオニア・ツリー)とも呼ばれ、植物に生えていないような開放的な場所に、真っ先に進入する性質を持っているからで、荒地や崩壊地などに植えるのは利にかなっているのです。

なんかネムノキが凄い木に思えてきたでしょ(笑)
まだまだ、ネムノキは薬用効果もあるんですよ。
合歓皮(ごうかんひ)と呼ばれ樹皮はを乾燥して作るそうなんですが、その効果は、利尿、強壮、、鎮痛、腰痛、打ち身、腫れ物、水虫、手のあれ、精神安定などの効果があるそうです。

その他、ネムノキの葉はカツラとともに、お香の剤料として使用され、昔はほとんどの家が自家製のものを使用していたそうです。
葉を盆近くにネムノキの葉を取り、干して臼で引き抹香を作ったとか。

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